違法な取り立て行為

厳しい取り立てが常駐化していた時代

今から30年程前、サラ金から消費者金融へと名称が変更されようとしていた時代です。当時は貸金業法の規制も緩く、上限金利はいまよりはるかに高い時代でした。そして、支払いが滞った顧客に対しては、大手であっても過酷な取り立てをするのが常套手段でした。

一応は当時でも取り立て行為の規制はあったものの、プロの取り立て屋は法の抜け道を使って顧客を追い込んでいきました。ガラの悪い取り立て屋に、自宅や勤務先へ来られること自体が、精神的なプレッシャーになってしまいます。たとえ夜逃げをしてたとしても、彼らは地の底まで追ってきたのでした。

自宅へ督促電話自宅へ取り立て訪問勤務先への取り立て他の業者から借りさせる

過酷な取り立てを受けた結果

そもそも取り立てはお金を返済しないから発生することで、返済さえしっかりしていれば起こらないではないか?と疑義を感じるかもしれませんが、生活をしていれば何らかの事情で収入が途絶えたり、あるいは急な出費を余儀なくされることもあります。

また、当時の金利はトップページの「上限金利の時代推移」を見ればわかるように、とんでもない高金利です。「利子が利子を生んで雪だるま式に膨らんでいく」という表現が流行したように、多くの人がこの高金利に苦しんだのですが、膨らんだ借金が払えなくなっていくのは自明の理で、そういった人たちに取り立て屋がハイエナのように群がっていったのです。

上述したように、ガラの悪い取り立て屋が自宅や勤務先に来ること自体が、精神的な苦痛になっていきます。当然、近所や職場の人たちの目も変わってくるでしょう。次第に追い込まれていった人たちは、夜逃げに走ったり、挙句には自殺にまで追い込まれていったのです。

そういったことが次第に明るみになり、社会問題にまで発展してようやく規制がかかるようになったわけですが、ここに至るまで多くの人たちが苦しみ、血を流してきたことを忘れてはなりません。現在、銀行系列となっている元大手消費者金融も、前身はこういった阿漕な取り立て手段を講じていたことは、誰もが知ることです。

貸金業規制法の改正

それまでにも過酷な取り立て行為が事件化したことはあったものの、一部の議員が規制に反対したこともあってなかなか規制がかかりませんでしたが、2003年に発生した八尾市のヤミ金融心中事件が世間で大きく取り上げられたことから世論が沸騰し、ついに貸金業法改正に至りました。

ヤミ金融を規制する目的で、開業規定の厳格化と罰則強化が盛り込まれ、上限金利に違反する融資をした場合には懲役5年以下、または罰金3000万円までの罰則(法人の場合)が科せられることになりました。また、無登録業者についても同様、5年以下の懲役、または一億円の罰金(法人の場合)が科せられることで、事実上ヤミ金業者は息の根を止められたといってもいいでしょう。

貸金業規制法21条による規制

  • 時間外訪問の禁止・・午後21時〜午前8時間の自宅や勤務先への取り立て行為の禁止
  • 自宅以外の訪問・・・正当な理由なしに自宅以外の場所への取り立て行為の禁止
  • 不退去行為・・・・・いかなる理由があろうとも、退去せよとの命令に従わない場合
  • 脅迫行為・・・・・・荒っぽい言葉を使って相手を威嚇する行為の禁止
  • 本人以外への要求・・本人以外への立て替え請求行為の禁止
  • 他社からの借入要求・他社からの借入をして返済をするように要求する行為の禁止

上記の禁止事項に違反した場合、行政処分として一年以内の業務停止命令、刑事罰として2年以下の懲役または300万円以下の罰金、またはその両方が科せられます。

当サイトの概要